開発途上国における衛星画像とAIを用いた建物スケールのミクロな人口統計の実現

近年，世界中の開発途上国では都市の急速な人口増加が進みつつあります．特に開発途上国の都市では急激な都市拡大と人口増加に統計や地図の更新が追いついていないことや，スラムの拡大に伴い，人口統計に現れないインフォーマルセクターの人口の激増により，人口分布の実態把握が困難となっています．これは統計情報に基づく定量的な経済活動の把握や，都市・地域計画を適切に立案・実施し続けていく上で大きな障害となっています． そこで本研究ではアジアのメガシティをフィールドに，過去から現在に渡って都市とその周辺地域の人口の空間的分布を，衛星画像を深層学習により分析することにより建物単位で把握する手法を開発しています．